Yanagisawa Shizuma
エメラルドゴキブリバチ:ゴキブリからの羽化
更新日:2022年7月31日
最近バタバタしており、HPの更新が止まってしまっておりました。ようやく多少暇ができてきたので、またちょこちょこ更新していけたらと思います。
今回は飽きもせずにエメラルドゴキブリバチについてです。当方で飼育しているエメラルドゴキブリバチは5世代目の個体が羽化し始めました。私はハチの幼虫がゴキブリの体内で繭になった段階でゴキブリを剥き、繭を取り出して清潔な状態で羽化を待つのですが、つい先日、取り出すのを忘れていたものから♂個体が羽化してきました。

ネットなどで腹部末端部から羽化している写真を見ていたのでなんとなく羽化する方向(繭の中で頭を剥向ける方向)も決まっているのかと思っていたのですが、どうやらそんなこともないようで、胸の部分から羽脱していました。

頭部側断面。切り離された繭の端が見えます。

腹部側断面。すっからかんです。ゴキブリの内部ほぼすべてを使って繭を作っているのがわかります。学生時代、私は新潟に住んでいて近くの佐渡島という島にも頻繁に行っていました。このすっからかんのゴキブリをみるとそこでよく見たイカ徳利を思い出します。

こうしてまじまじ観察してみると面白いですね。今後は羽化する方向や羽化成功率など確認するために、一部は剥かずに羽化させていきたいと思います。